価値探究の道

投資や競馬の世界で儲けを追求するに世間で思われている価値と実際の価値のギャップを見つけること。そんな思いで書かれたブログです

収入が増えたら幸せになる?

先日読んだ本でアメリカの興味深い統計の話が書かれていました。

「年間所得が1万ドル以下のアメリカ人の64%は自分に全て必要なものを買う余裕はないと回答した。しかし、予期しなかった結果として同じ調査で年間所得5~7万ドルのアメリカ人の42%、7.5万ドル~10万ドルのアメリカ人の42%も同様の回答をした」

この感覚は中田が自分の年収を1,000万円にした時に感じた事と同じ感覚でした。入社した頃に比較すれば、収入は倍以上に増えているのですが支出もそれに応じて上昇しており、毎月の収支で残り貯蓄に回せるような額がほんとんど変わっていなかったのです。

今思うと収入が上がるにつれ、疲れた時は1時間5000円のマッサージに行ったり、自分への投資と称して月数万円単位で読書もしたり、ゴルフにも結婚前に比較すると遥かに多く行っていましたので、確かに支出も増えていました。

ゴルフにしても、お金の無い時は自分の腕を何とかしないとと思ったのが、少し余裕が出てきますと道具を性能のいいものに替え何とかならないかと思ったりしますので、今から思いますとお金が貯まるわけがありません。

収入が増えますと以前は必要と思えなかった商品までも、何故か必要に思えてきます。一度上げた生活水準が下げられるないと言われますが、基本的な生活費も何故か上昇してしまうものです。

こういう流れの生活をしていますと、以前と倍近い収入になったとしても結局不満を抱える事になります。お金がないのは確かに不幸の要因となりえますが、だからといってお金がある事が幸せの要因かと言いますと、幸せの要因のひとつでしかないと思います。

幸せと思えるには、健康面でも人間関係面でも満足のいく状況がないと方手落ちです。ただその割には世の中格差社会が進んでおり、持てる人がますます富める状況が現状です。この経済第一優先主義=お金さえあれば幸せになれるとの間違った価値感が広まり過ぎているからこそ起こるのではないでしょうか。

どうせ人間100年経ったら土に帰りますし、お金は墓場まで持っていく事はしりません。お金を好きになるのはいいのですが、お金で出来る事出来ない事をちゃんと見極めをつけないと、収入が増えても不満を抱える人は今後ますます多くなっていくような気がします。以前の本にも書かれていましたが、金はビジネスの血液であるが、血液の為にビジネスがあるのではない。必要なのはバランス感覚ではないかと思います。