価値探究の道

投資や競馬の世界で儲けを追求するに世間で思われている価値と実際の価値のギャップを見つけること。そんな思いで書かれたブログです

たまには息を抜く

ブログのジャンルを「真面目サラリーマン」にいしていますように、中田は基本A型人間ですので、物事への取り組みは基本的に真面目に取り組んでいます。

ただ5年ほど前はその真面目さが行き過ぎていた、1日がやらなくてはいけない事だらけになっていました。「英語の勉強をしなくてはならない」「会社の資格試験の勉強をしなくてはならない」「読みたい本が山ほどある」等
毎日やらなくてはいけないことだらけでした。

平日のみならず、土日も何かに取り組んでいるうちにあっと言う間に終わってしまう感がありましたが、決められた事をやり切れないと競争に負けてしまうような気分になり、止める事が出来なかったのです。

そんな私の考えを少し変えるきっかけになったのが、実家に帰った時に読んだ、「K」というの古い漫画でした。(私は買った記憶はない漫画なのでおそらく兄が買ったものだと思います)。

内容はヒマラヤで遭難事故が起こった際に、普通の人なら不可能な状況でも救出することが出来る、伝説のシェルパ「K」の物語です。第一話で絶対登る事が出来ないと言われた氷壁で遭難した人間を救出する依頼を受けたKが、普通の人では登れないと言われたその氷壁を抜群の技術で登るのですが、日が沈む前に目標の半分の高さまでしか登れなかったのです。

普通のシェルパであれば、登ったところの氷壁でハンモック等が吊るして休息を取るのですが、Kは登った所から氷壁のふもとに向かって降り始めたのです。傍から見ていた人は、Kが登攀を諦めたのだと思っていました。

しかし、Kの考えていることは違いました。氷壁の麓まで降りたKは平らで安全なスペースを確保して休息を取りました。Kの考えは、氷壁の途中で休息を取っても不自然な姿勢で休まざる得ず、それだけで体力を消耗してしまうし、何かあれば落ちてしまう危険性もある。

その点麓まで降りれば、安全だし充分な休息を取れる。野生の動物は狩りの時も全力を尽くすが、

休む時は全力で休もうとする

のと同じだとのことだったのです。

翌朝体力を回復したKは、昨日登った氷壁に再チャレンジしたのですが、既に経験したルートでもあったため、前日半日かけて登った個所をわずか2時間で登り、そこからもう残りの氷壁を登りきり、遭難者の救出に成功するといった話だったのです。

休む時は全力で休むこのフレーズが私の琴線にかかりました。正直その時の帰省の際は、セミナーに参加して勉強する予定があったのですが、セミナーの予定を断り、両親と一緒に過ごす事にしました。その結果、あちこち動き回ったのですが、いつもの休暇とは比べものにならないくらいリラックスした気持ちを味わう事が出来たのです。

それ以降は土日2日間あったとしても、予定を入れるのは1日で片方の1日は休むようなスケジュールにしました。それ以降に慢性的に疲労を感じていたのが、大幅に軽減しました。

物事に真面目に取り組むのはいいのですが、休む事なく真面目にやり過ぎると、疲れてしまいます。先日亡くなった7つの習慣の作者が著書でこのような事も書いておられます。

ある人が森の中できこりが木を切っている現場に出くわしたのですが、あまり仕事をはかどっていないようでした。使っているノコギリを見ると刃がボロボロになっています。その人はどうしてノコギリの刃を研がないのですか、そうすればもっと仕事がはかどるのにと聞きますと、木こりは「忙しくて刃を研ぐ暇なんてありませんよ」と答えたとのことでした。

現実の世界で仕事道具を整備していない職人はいないとは思います。ただ、仕事を詰め込み過ぎて、一番大事な自分の体を整備しないと、先程の木こりと同じ事だと思いますので、そうならないようにしたいものです。