価値探究の道

投資や競馬の世界で儲けを追求するに世間で思われている価値と実際の価値のギャップを見つけること。そんな思いで書かれたブログです

投資における最大の失敗

中田の今まで日本の株式投資を中心に投資を行ってきましたが、最大の失敗は10年程前にやってしまいした。それは商品先物によるものでした。

商品先物と言いましてもよく聞く悪徳な営業マンに騙されたといったものではありません。自分でインターネットを利用して、自己の判断で取引していたのです。

ただ商品の市況系ニュースを見たところでその価値は分かりませんでしたので、使用していたのはもっぱらチャートでした。また投資を行う際も、損失が一定以上になった場合は自動的に反対売買を実行する、「ストップロス注文」も設定していました。

ストップロス注文とは、相場が自分の予想とは反対方向に行った際にあらかじめ決めた値段より状況が不利になったら取引を止めるようにする注文です。

相場で大損をする人とは、自分の判断が過った際に損を出して取引を止めるのではなく、何とか持ちこたえて欲しいとの希望的観測を持ってしまう人です。判断を誤った取引を止め、判断の正しかった取引を伸ばすのが取引を勝利を収める秘訣と聞いていましたので、私は原則通りの取引を行ったのです。

取引を初めて勝ったり、負けたりを繰り返しましたがそれは想定の範囲でした。商品先物を初めてから、3ヶ月程経った時にチャートによる判断でトウモロコシの買い取引を行いました。

すると3日程経って急にトウモロコシが上昇し始めたのです。アメリカのトウモロコシ畑が干ばつ襲われ、不作が予想されたからです。トウモロコシの値段はどんどん上昇し、上昇前に買った取引は大きく利益が乗っていました。

私は、トウモロコシの価格上昇が続くにつれ買い増しの取引を行いました。勿論相場が下落すれば、損する可能性はあったのですが先程お話しした「ストップロス」注文を出して、値下がりがあっても最低限の利益を出せる状況で取引を終えれる状況にはしたので、損を出す事はないと思っていたのです。

ところがある日トウモロコシが逆に急下落を始めたのです。干ばつの起こった地域に雨が降ったとの理由でしたが、以前にもそのようなニュースが出た後に、価格上昇したケースもあったので特に気にしていなかったのです。

ところが、数日がアメリカの統計でトウモロコシの収穫高が不作ではないとの統計が発表されました。その日のトウモロコシは制限値幅一杯の値段まで下がっても値がつかなのストップ安になってしまいました。

実はその値段は、既に私の出したストップロスの売り注文値段を下回り取引の出来ないまま損失確定の状況になったのです。その日は正直眠れませでした。それでも明日になって相場が上昇するか可能性があるかもと思ったのですが、その日のアメリカのシカゴ市場のトウモロコシも値段が下がりました。

一晩明けた日本市場は、以前売り注文が殺到して値段が付かない状況でした。
1時間ほど経ちようやく値段がついたのですが、私のストップロス注文の値を大幅に下回る結果になり、利益の出る筈だった取引は大損に終わったのです。

私はストップロス注文を自分の思った価格の5%以上反対に動いたら取引止める条件にしていたので、多少のオーバーはともかく元本を半分近く失うこの損失の影響は非常に応えました。

結論として、商品先物のように元手の数倍を額の取引を行うようなレバレッジの高い取引では、今回のような相場の乱高下があった際にこちらの想定を超える損失、最悪の場合は元手以上の損失を被りかねない事が理解出来、取引そのものを中止する事にしました。

私が商品先物を止めてしばらく経った後FXが流行しましたが、高いレバレッジを効かす商品と思いましたので、手をだすのを止めました。その後リーマンショックがありましたので、FXに手を出していてはその頃にボロボロになったではないかと思います。

それ以降の私はリスクの最大値が読めない投資は原則的に止める事にしました。元手がゼロになるのはともかく、元手以上の損失が発生するようですと一度のミスで全てをうしないかねません。

大損を出した直後は何で自分がこんな目にあうのかと考えていたものですが、今振りかえるとリスクの高過ぎる取引を避ける上ではとても役に立った経験だったと感じています。