価値探究の道

投資や競馬の世界で儲けを追求するに世間で思われている価値と実際の価値のギャップを見つけること。そんな思いで書かれたブログです

株価上昇は終わるのか?

順調に上昇を続けてきた日経平均株価ではありますが、5/23(木)には乱高下の末前日日1000円以上下落をしました。週末の論調を見ても、アベノミクスが終わりを迎えるのか、一時的な下落でむしろ絶好の買い場との見方が両極端です。

これはあくまでも中田の見方ですが、

今回の株価急騰は一時的に終わると思います

何を根拠にしているかといいますと、市場の出来高(売買された株の量)が急増しているからです。

株価は、この値段で買いたいという買い手と、この値段で売りたいと考える売り手の双方がいて初めて成立するものです。リーマンショック等で株価が大暴落したのは、株の売り手が大勢いる一方で、株の買い手がほとんど見当たらない状況にあるから値段が下ったのです。

要は買い手が売り手より多ければ株価は上がりますし、買い手の数より売り手が多ければ株価は下がります。ただ、買い手が何故増えるか、売り手が何故増えるのかの予想が困難なのです。

ここで冒頭に述べた出来高が何故重要かと言いますと、株を買いたいと思っている人が増えると同時に売りたいと思っている人が増えている事を示しているからです。

株価の上昇がまだまだ続くと皆が思っている時期は、買い手はともかく売り手はより高い値段で売ろうと考えますので、数多くの売買は成立せず出来高は増えにくい傾向にあります。

株価は上がるのですが、それは買い手が数少ない売られている株を値段が上がってでも買いにいく動きを取っているからで、上昇相場の初期は株価の上昇に比べると出来高はそれ程増えないものです。

一方上昇相場の終わりに見られる現象は逆です。相場が上昇しますと、儲けの出ている買い手は強気一色で株を買おうとします。ただ、もうこれ以上の株価上昇は望めないと判断する人が来ますと、市場に売りに出回る人も増えてきます。

そうなると、株を買いたいと思っている人もいる一方で売りたいと思っている人もさらにいるような状態になりますので、売買量が急に増えるのです。
出来高(売買量)の急増は間違いなく、これまでの株式市場は買い手の方が多かったので上昇する一方でしたが、ここから株が上昇すると売りたいと思っている人も大量にいますよとのサインなのです。

先週の日経平均出来高を見ますと、日経平均が1000円下落した5/23(木)の765億株を筆頭に、5/22(火)の638億株、5/21(月)の625億株、5/24(金)の588億株と高水準です。今年の4月5日黒田日銀総裁が、無制限の金融緩和を宣言し、史上空前の出来高と云われた4/5(木)の出来高が644億株ですので、それに匹敵する水準の出来高がほぼ3日発生した事は異常な出来高と言って差し支えないと思います。

今回の下落で、相場が元の1万円割れの水準に戻るかと云われますとそこまでの確信はありません。ただ、「上昇相場は歓喜の内に終わると」いう格言もあります。国内に株価上昇に対して楽観的な発言を見せる人が多い状況ではありますが、こうしたサインを見逃さない努力も中田は必要かと考えています。