価値探究の道

投資や競馬の世界で儲けを追求するに世間で思われている価値と実際の価値のギャップを見つけること。そんな思いで書かれたブログです

誰のお世話になるのかは分かりません

以前全ての人と人間関係を作ることは期待しないと言う事をお話ししたと思います。あなたがどんな善行を行おうともあなたの事を嫌いだという人がいる事は受け入れてくてはならないことですが、人間関係を作ろうとする努力を怠っていいと言う事ではないと思います。

むしろ人間関係をよくする努力はどんな人に対してもするべきだと思います。間違っても、今の自分にとって特になりそうな人物にだけ、人間関係を構築しようとする浅はかな考えは避けるべきだと思います。何故なら

将来のあなたにとって誰がお世話になるかという事は、今のあなたには分からないからです。

実際の中田にはこんな話があったのです。以前中田が異動先の上司と揉めて、事務系の研修を受けるように言われた話しから、一転他社に出向するような話があった事をお話ししました。

その後2年経ち中田は出向を終え、元の会社に勤務する事になったのですが、その際以前仕えた事のある昔の上司に再度仕えることになりました。その上司に仕えて1年程経ったある時に、上司である部長と飲みに言った際にこんな話になったのです

部長「中田君は、前の出向先に言ったのは何年前の話になるんだっけ?」
中田「そうですね。もう3年前の話になります」
部長「そうかあれから3年経つのか」
中田「3年前っていいいますと、出向前に部長に挨拶に言った件ですか?」
部長「そうじゃなくて、人事部に呼び出されてお前の事を話すように言わたことだよ?」
中田「は?」
部長「お前知らなかったのか?」
中田「何の事を話されているのかさっぱり分かりませんが」
部長「そうか知らなかったのか。お前が出向する前に俺は人事部長に呼び出しを受けたんだよ。」
中田「はあ、そうだったんですか」
部長「そこで聞かれたのが、今度中田君を他社に出向させようと考えているのだが、適任と思うかとの質問だったんだよ。正直今の部下ならともかく、何で昔の部下であったお前の事を聞くのかと思ったよ」
中田「(無言)・・・」
部長「人事部長に言うには、中田君が前の上司と揉めていたのは分かっているので直前の上司の意見は鵜飲みに出来ない。それでひとつ前の上司である俺に確認を取りたいと思ったそうなんだよ」
中田「それで部長は何とおっしゃったんですか」
部長「一応俺も考えて。仕事の能力はともかく、真面目なやつだから他社に送り込んでも恥じにはならないと思うと答えたよ」

私は部長の話を聞いて、自分の浅はかさを思い知らされました。事務研修から出向の話が来たのは、前の上司に不当なレッテルを貼られた自分の評価を人事はちゃんと分かっていたのだなと思ったのですが、裏ではこんな事情があったのです。

勿論前の課長時代の部長に、いい加減な付き合いをしていたわけではなかったのですが、部下と上司の関係であったのが実質半年弱であった私にここまでの配慮をしてくれるとは思ってもいなかったのです。

こんな風に、人生ではいついかなる時に、誰にお世話になるのか分かりません。人間関係を築こうとする努力が全て報われるものではないのは確かですが、どこで当たりを引くのかが分からないものであるなら、努力は払う必要はあると思えるのです。