株価は正しい?
株価の上昇が続いています。ただ最近市場関係者の中に株価が上昇しているから、所謂「アベノミクス」がよい政策だったと考える意見が結構見られますが、中田はその考えに疑問を感じます。
何故なら、株価の上昇と経済政策が正しいかどうかにあまり関連性はないからです
典型的な例は2008年のリーマンショックです。FRBのグリーンスパン議長が根拠なき熱狂と酷評があったに関わらず、株価は上昇を続けグリーンスパン議長の心配こそが単なる杞憂だと思われた瞬間に、サブプライムローン問題が表面化したのです。
今の時点でサブプライムローンが正しい政策であったか、間違った政策であったかを問われますとプラスの影響に比較し、マイナスの影響を考え誤った政策であったと言う方が大半だと思います。
もっと遡ると日本のITバブルもいい例です。ただあの時にしても後から振り返れば、後のバブルに繋がっても不思議でない2000年問題を意識した過剰流動性により株価が上昇していただけで、2000年問題が何も起こらず流動性供給が途絶えた後はしかるべき株価も下落してしまったのです。
このように後講釈をたれるの簡単ですが、渦中にいる時はそうした要因を見極めるのかなり困難です。中田は個人的には「アベノミクス」も日銀主導による過剰流動性相場を誘導させている面では、かつてのITバブル時を彷彿させるものがあり危惧を感じざるえません。
いずれにせよ株価の上昇は資産増大により経済活動の活性化等景気に与えるメリットは大きい事は確かですが、株価が上昇したからアベノミクスが正しいと短絡的に考える風潮は危険だと個人的に考えています。