価値探究の道

投資や競馬の世界で儲けを追求するに世間で思われている価値と実際の価値のギャップを見つけること。そんな思いで書かれたブログです

そりゃ長期金利も上がりますよ①

株価の上昇と為替の円安といいことずくめのような点ばかり強調されてきたアベノミクスですが、暗い面が見えてきました。それは

長期金利の上昇です」

長期金利とは日本では、10年満期の国債の市場での取引利回りを意味します。安部政権就任当初は0.4%台であった利回りが、瞬間的とはいえ1%まで上昇したのです。

理由は直近の株価上昇により、資産運用者が安定資産である国債を売却し、その売った資金を株に投資しているのがメインと云われています。年度が変わり生命保険会社を初めとした日本の機関投資家も、為替リスクを取ってでも利回りの高い、外債投資に積極的に投資を行うようなことを言われていますので、日本の安定資産の代表格である国債に投資する資金はますます少なくなることが予想されます。

そうなりますと需要と供給のバランスで決まる市場の世界においては、国債の価値は下がり、今までの低い利回りでは買い手がつかないので、自然と高い利回りとなってしまうのです。

ただこの利回りの上昇は長期的には、日本の財政面で大変なダメージを与えます。金利が0.4%台から1%になるのは新たに発行する国債の利払い費用が倍になる事ですので、唯でさえ財政面に難点を抱えている今の日本にはボディブローのように効いてきます。

この利回りの上昇を阻むべく黒田総裁は国債を日銀で買い入れするという日銀自らが国債の買い手になる事で、市場のバランスを整える禁断ともいえる手法を取り入れてきたのですが、そろそろ効果にほころびが見えてきたとも言えます。

政治家の立場から見ると国債の利払い上昇は望むべく事ではありません。安部総理の意向を汲む黒田日銀総裁は何らかの策を取るとは思いますが、前回打ち出した大胆な金融緩和以上の策が出るかは疑問です。

前回と同じく金融緩和のレベルを上げるだけでは、株価は上昇するかもしれませんが、株価が上がる程国債離れが進み国債利回り上昇は進みます。
中田は黒田総裁ひいては、安部政権が打てるてはあまりないとと考えていますが、話しが長くなりそうなので続きは次回にさせていただきます。