価値探究の道

投資や競馬の世界で儲けを追求するに世間で思われている価値と実際の価値のギャップを見つけること。そんな思いで書かれたブログです

【書評】プロの勉強術

少し古い本ですが先日こちらの本を読みました
本の世界で著名な人の勉強術を記したものです。21人の人が語られている本書ですが多くの著者が共通して言われている点が多い事が印象に残りました

中田が読んで共通点だと思ったのは以下の点です

①何のために勉強するかを明確にする
②インプットよりも、インプットした内容をアウトプットする方がより重要
③勉強は継続が大事。1日30分でいいから継続することの方が重要
④勉強の効率性を上げるには脳の働きがよい時にするのが重要。

まず何のために勉強するかは、勉強範囲を定める上でも重要だとのことです。例えば一言で英語の勉強をするにしても範囲が旅行で使える英語を学ぶのか、ビジネスで使う英語を学ぶかで覚えることが違ってきます。またビジネスで使うのであるなら、自分の仕事に関わる英語を覚えた方が効果的です。

例えばコンサルタントの人が英語を覚えるのであれば、英会話学校や留学するなどといった焦点の定まらない方法で勉強するよりかは、「ハ-バ-ドビジネスレビュ-」の英語版を購入して最後にある論文サマリ-を音読したり、書いたりする方が余程実践に役立つと言っています。

特にビジネスマンが貴重な時間を投資して勉強するのであれば、仕事という実践の場に生かせる内容を学ぶべきであり、何に生かすために勉強するかを明確にした方が焦点の絞れた勉強を行うことが出来るとのことです。

続くインプットよりアウトプットが重要な点は冒頭の目的に繋がる点ですが、勉強した内容をどう使うかということや理解が充分でなくても他の人にアウトプットを行うと事で学びの定着率の高まりが格段に違うとのことです。

特にセミナ-マニアと言われる人でインプットの獲得には熱心だが、それをアウトプットしたり実践しようとしない人はどんないいことを学んでも定着しないと書かれたのは、かつて中田がセミナ-マニアに近かった時の経験から踏まえても納得できる話です。セミナ-や勉強会は知識を効率的に学ぶには向いているかもしれませんが、実践に勝る学びの機会はないのです。

3番目と4番目の話は勉強の相手先である、「脳」の事を念頭にいれないと効率的な学習はできないとの指摘だと思います。脳は急速な変化に対して激しく抵抗するものですので、1日何時間もの猛勉強をいきなり行うと激しく疲労し効率もあがりません。
反面少しだけの変化には抵抗を見せない性質がありますので、毎日30分コツコツと行うと事が脳の抵抗もなく、知識を効率的に身に付けれるとの考え方です。

1日30分といった学習を継続的に続ける方が「脳」の反発も少なく知識の定着も図れるというのです。「学問に王道なし」との諺もありますように、労を惜しんで手っ取り早い方法を求めても成果は出ない。学問の道を究めるには地道と思える継続性とはっきりとした目的を定める必要があるとの考えの書かれた本で、書かれている内容は一流の本だと思いました。(さすがPHP文庫と言うべきでしょうか・・・)