価値探究の道

投資や競馬の世界で儲けを追求するに世間で思われている価値と実際の価値のギャップを見つけること。そんな思いで書かれたブログです

【書評】自分の秘密

先日こちらの本を読みました
2011年に亡くなったスティ-ヴ・ジョブズが何故あそこまで、革新的な発明を行うことが出来たのか?その理由は天才ジョン・レノンがあれ程世間を感動させることの出来る楽曲を提供できたのと同じ理由であるとの結構衝撃的な内容の見解が書かれている本です。

ジョン・レノンジョブズも「居場所」が定まらない「孤独」を抱えた少年時代を過ごし、「歌」「コンピュ-タ-」と武器は違えど世間と戦った後は「愛と繋がり」を訴えたその点に共通点があるというのです。

この本は、幼少期の経験で主観的にその人物が「ある点」に目を向けるか、「ない点」に目を向けるかによりその人物が望むものが異なってきており、あなたの「主観」が他の大勢の人が望むものと一致した時に熱烈な支持を受け世界が拡がる。自分とは違う感情層を持つ顧客にアピ-ルしようとしても徒労に終わると主張しています。

「ある点」「ない点」とは何なのか詳細は本書に詳しく書いてありますのでここで詳細を書くのは避けますが、人が物事をどのように捉えるかによりそれは確実にわかるそうです。そして、「ある点」「ない点」につき、主観的な見方と客観的な見方の掛け合わせによりその人の才能を発揮する分野は決まるそうなのです。

ただ本書で筆者が語りたい事は、才能の発揮する分野を見つければ、その分野ではリ-ダ-になれるが「才能の闇」の面があることを理解していないと、才能が本人を焼き尽くすといっています。スティ-ヴ・ジョブズで言うなら自分が後継者に指名した人物に、一度アップルを追放されたことがある事がまさにそれに該当します。

過去の葛藤が癒えなければ、立場を変えて同じ問題が繰り返され、これまでと同じ才能でその問題に対処しても無理がある。その事態を許したり、これまでの自分の強みである才能を手離す必要があるとの何とも含蓄のあることを言われています。

正直私には「才能の闇」に該当するような経験をしたことがなく、自分の強味の発揮する分野で才能を輝かすことの方が先決だと思っています。本書の真に語ろうとしている世界は、正直よく分からないのですが、久々にスケ-ルの大きい話をする本に出会えた事は素直に喜びたいです。