価値探究の道

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橋下発言問題に思う

先週のマスコミは大阪の橋下知事従軍慰安婦関連発言に振り回されていたような1週間になりました。中田は日曜の午前に橋下知事の生中継が流された番組を見ました。中田の見た感想を言いますと、冷静に見て今回の騒動は橋下知事の方が反対派より、言っている事の理屈は通っているなという印象です。

橋下知事が話したい事は、従軍慰安婦制度が悪い制度である事は認めるが、同様の制度を設けていたアメリカにおいて一部の州がいかにも日本だけがそのような非人道的な制度を行った一方的に非難する事は論理的に問題がある。

沖縄問題にしても、一部の米国兵士が沖縄で起こしている問題行為は沖縄県民の感情を刺激し、日米の安全保障上も問題に繋がりかねない。軍内部の統制をもっとすべきだが、抑圧するだけはかえって事態を悪くしかねないので風俗の活用といった手段も考えるべきだと言っただけだと思います。

橋下発言で批判される点としては、公の場で公人が風俗という言葉を使用した事が適切であるかという点と、その解決策が適当であるかという点だけだと思います。問題だと思っている点を明確にする事と正しいかどうかは別として解決策はちゃんと提示していますので、その点では野党の党首としての一応の仕事は果たしていると私は思います。

逆に橋下知事を批判している側の論評を聞きますと、先程述べた「風俗」という言葉を使用した事や「従軍慰安婦制度」というセンシティヴな問題に触れた事に感情的になったか、コミュケーションにありがちな「言った・言わない」の問題だけです。

特に政治家においては、公の場であのような発言をするのがふさわしくないというだけで、橋下発言のどこに問題があるのか、問題がないかについては言及していません。特に橋下知事の政党である「日本維新の会」と選挙協力を行わないと述べた某政党の党首の方は、発言のどこに問題があったのかを何も明言していません。(離婚会見じゃないんですから、価値感が異なるはないでしょ!)発言そのものが物別れのきっかけになったのではなく、もともと別れる事を考えていたところにタイミング良く今回の事態が起きそれに乗じただけのような気がしてなりません。

日曜日の番組を見て、中田が一番疑問を感じたのは、番組のキャスターが、橋下知事の真意が伝わらない事に対して、橋下知事の表現の仕方が悪いからで今回のような騒動が起こる。発言する時はもっと注意を払うべきだと発言する場面がありました。

中田も今回の橋下知事が100%正しい話し方をしたとは思っていません。ただそういいつつ、「従軍慰安婦」や「風俗」という言葉を使った点に焦点をあててセンセーショナルな報道をしたのはマスコミ側であり、そういう報道の仕方をした事がアメリカや中国といった海外メディアの変な注目を集めてしまったのではと考えるのは間違いでしょうか。橋下さんが対外的に見て危ないと思う発言をしたと本当に思うなら取り上げなければいいだけだと思います。

中田は別に橋下知事全面支持派ではありません。橋下知事は先週の金曜日にマスコミの囲み取材は受けないと明言しておきながら、一転して月曜日に囲み取材を再開しています。こうした変わり身の早すぎる姿勢は見ると、囲み取材は止めると感情的な事を話して後悔するくらいなら、もっと慎重に言葉を選ぶべきだなと確かに思います。

ただマスコミの自分達でボヤを火事にしておきながら、発言者である橋下知事を一人悪者にする姿勢は、「自責」ではなく「他責」の考えであり、そんな姿勢では日本のマスコミは進歩はしないよと今回の騒動を通じて感じたものでした。